2009年3月8日日曜日

カント感性論の現在

昨日、ちょこまかしてから神戸の妻の実家に行って、色々ご飯食べさせてもらってから、今日の午後、神戸大学で、視聴覚文化研究会/神戸芸術学会の、カント感性論の現在、ってので、コメンテーター役でした。
とりあえず発表をざっくりまとめて、分からないことは分からないと白状して、簡単に、正面からカントのアクチュアリティって何?ってだけ聞いて、そしてあとは会場に任せました。
カントのアクチュアリティなんかねえだろう、カントを経由しなければ分からないことって、そんなねえだろう、と、正直そう思ってたのだけど、会場にいた人たちは、そういうこと言う前に、カントを実際の思考のツールに使ってみる、ということをしていて面白かったです。
新カント派とか、何らかの基礎づけをしようとした人たちはカントを要請するらしい、カントの空間論がどの程度サイバースペースの空間論に応用できるかは分からない、カントは面白いらしい、等々。
ま、発表者の方が、けっこう対照的なしっかりした発表をして、来てくれた人がきちんとした反応を示してくれて良かったです。ありがとうございました。人がいる場所で話せば話すほど、自分の知的怠慢振りを見せびらかしてるような気がしてきたけど、実は本人は対話能力を発揮しようとしてるつもりなのです。中川はあんな感じですが、別に否定的な気分でああなっているわけではないです。今後もああいう方向に向かいたいと思ってます。

と、カントのアクチュアリティに関する発表に関わりつつも、最近の僕の関心は、聴覚文化の形成プロセスにあります。神戸の妻の実家に泊まった後、六甲にあるオルゴール博物館に行きました。この写真です。
ちっちゃいけど面白いところでした。バンジョーとかアコーディオンの自動演奏楽器は動かしてくれなかったけど、自動ピアノと機械式蓄音機は動かしてくれました。オルゴールが主で、その場で音をゼロから作り出すからこそ、オルゴールは口モデルの音響再生産機械なのだけど、オルゴールの再生音を収録したcdがあって、しかもそれが音トビしてて、シュールでした。
ま、僕はそういうことに興味があります。口モデルと耳モデルの音響再生産機械が、けっこう長く併存してたのだな、とか。

そこらへんの最近のアイデアについて、打ち上げで来ていた人に話してみたところ、けっこう考えてたことが整理されたりしてきました。良かった。個人的に落ち込みきっていた二月は終わったから、これからはもう良い感じになるに違いないな。やっぱ人に話してみる/話すことで確かめてみる、ってのは、何より大事だな!


六甲オルゴール館と高山植物園:ここ。
日本全国のオルゴール館:日本中にあるんだな。オルゴールって、面白い代物だなあ…。

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