2008年8月17日日曜日

『THX-1138』と「若者」

THX-1138 ディレクターズカット 特別版 〈2枚組〉
ジョージ・ルーカス フランシス・フォード・コッポラ
B0002OXVLO
地味で安っぽいSF映画だったので、途中からパンデイロの練習を始めてしまった。
サウンド・デザイナーのWalter Murchを確認するために留学中に買ったものだと思うけど、ウォルター・マーチは、この映画では脚本もしてた。今となっては、このDVDを買った詳細な理由は不明。

しかし、二枚目の映像特典に入ってた「ドキュメンタリー:フィルムメーカーの伝説」というのがけっこう面白かった。
F・コッポラとジョージ・ルーカスの交友とかZoetrope社の思い出話とかそういう陳腐な「ドキュメンタリー」だけど、年寄りとか大企業のお偉方は何にも分かっちゃいなくて「若者」こそが正しいんだ、的なスキームの「ドキュメンタリー」を見ることはもはやほとんどないので、実に古臭いこういうスキームが逆に新鮮で面白いのかもしれない。
もしくは、70年代に生まれて、JPOPが最盛期を迎えてCDが終わる時代を経験したポスト・パンクな自分の世代は、こういう陳腐なスキームを有効なものかもしれないと勘違いして(=薄々馬鹿馬鹿しいと気づきつつ)(=はっきりと違和感を覚えつつ)甘受してしまった世代で、その陳腐さとか違和感はこれからますます明確に発言される(そして、その明確な発言も陳腐化していく)のかもしれなくて、「今の世代」は違うスキームで動いているのかもしれない。もしくは、「若者」とはこういうもの(「学生時代」を終えると「社会」に出て、既存の権力とは違う場所で「新しいもの」を作り出していく)なのかもしれない。(違うと思うけど。少なくとも一般化してはいけない。)
「若者」が流行ってた時代なんだな。(どの時代が、かはともかく。)
たぶん。

Zoetrope社(と『THX-1138』の失敗)の後、コッポラは『ゴッドファーザー』を撮ったし、G・ルーカスは『アメリカン・グラフィティ』を撮ったらしい。映画の世界でも(『イージー・ライダー』と)1968-69年が節目らしい。

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