日本戦後音楽史 上 1945-1973
日本戦後音楽史研究会
日本戦後音楽史 下 1973-2000
日本戦後音楽史研究会
僕はこの本を使う必要に迫られていることを思い出したのであった。
「はじめに」と「あとがき」にあるように、歴史とは事実の収集ではなく歴史家の解釈であり、それゆえ解釈の余地はまだ多様に残されている。
ならば後進の身としては、1000ページ以上使って55年間を記述した『日本戦後音楽史』という先達の成果を尊重しつつ、新しい成果を生み出すべく努力をすることが必要だ。
なので、一番注意しなければいけないことは、この「歴史」はこの「歴史」を『日本戦後音楽史』と命名する視点から書かれていることだ。
『日本戦後ゲンダイオンガク史(ただし前衛音楽寄り)』で良いじゃないか。
「ポピュラー音楽」にほとんど全く触れていないじゃないか。
音楽が社会的状況と無関係ではあり得ないという認識を踏まえて、ある時代の社会的歴史的状況とその時代の「日本の前衛音楽」の動向との関係の考察に重きを置いてくれているけど、その時代の「日本の前衛音楽」が置かれていた同時代的状況については、考察してくれていないじゃないか。
しかしまあ10人の共著で通史を書くって、本当にすごいと思う。
生半可な努力でできることじゃあるまいし。
学問とはいったいなんだ?と悩んでみよう、と思ったのであった。
2008年5月9日金曜日
日本戦後音楽史研究会(編)『日本戦後音楽史 上・下』
ラベル:
研究する,
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